ミュージカル映画の名作「サウンド・オブ・ミュージック」が1965年の公開以来初めて、歌唱シーンまですべて日本語の完全日本語吹き替え版でDVD化される。特別に企画された「ファミリー・ヴァージョン」として5月26日に発売。主要キャストの“声優”には島田歌穂(42)、布施明(58)、華原朋美(31)が抜てきされた。

 「ドレミの歌」「エーデルワイス」など、数々の名曲を生んだ「サウンド・オブ・ミュージック」の日本語歌唱バージョンが初登場する。

 これまで何度もテレビ放送、ビデオ化、DVD化がされてきたが、セリフの吹き替えは武藤礼子ら声優が担当。歌唱シーンは、主演のジュリー・アンドリュース(70)らによる英語のオリジナル音声のままだった。

 製作から40年の節目を迎えた昨春、20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメントが「家族みんなで見て、歌ってもらいたい」と完全日本語版を企画。アンドリュースが演じた主人公のマリア役には、ミュージカルを中心に活躍する島田に白羽の矢を立てたほか、布施、華原ら、歌唱力に定評のある布陣をそろえた。

 島田は「あらためて作品の素晴らしさに感動し、圧倒されました。プレッシャーに押しつぶされそうになりながらも、無我夢中で挑戦しました。光栄なチャンスをいただけ、感謝します」と満足げ。華原は、マリアが家庭教師に赴くトラップ一家の長女リーズル役で声優初挑戦となり「名曲を歌うことができ、よい経験をさせていただきました。ご家族皆さんで見てください」とアピール。

 製作スケジュールの関係などで、発売は42年目にずれ込んだが、記念作にふさわしくアンドリュース自身が初めて解説を寄せた。映像もオリジナル・フィルムを修復したニュープリントで、クオリティーを上げる。

 関係者によると、企画段階では故本田美奈子さんがマリア役に意欲を見せていたといい、この作品の完成は何よりの手向けにもなりそうだ。



ミュージカル映画名作 初の吹き替え版
2006年03月08日(水)  スポーツニッポン