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Torn Curtain
ジュリーとしては初めての大監督出演作品。
ヒッチコック監督50作目の記念映画。
相手役のポールニューマンも当時バリバリの人気スターで、話題性は充分の映画だった。
ジュリーの役はアメリカ人の研究者マイケル(ニューマン)の助手で婚約者のサラ。
当時まだ東西に分かれていたドイツ・ベルリンを舞台にしたスパイスリラーである。
ストックホルムに行くと言ってチケットを受け取ったはずのマイケルが本当は東ドイツに行くということを
知ってしまったサラは同じ飛行機に乗り込みマイケルの後を追う。
機内でサラを見つけたマイケルは動揺する。
飛行機を降り、会見の席でマイケルは「東側への亡命」を発表していた。
サラは訳が分からなくなり困惑するが、一緒に入国する・・・・・・・
ヒッチコックお得意のサスペンスであるが、当時流行のスパイサスペンスに仕立てたところがミソ。
前半の謎が謎を呼ぶあたりや、後半のバスでの逃亡シーンなど2重3重のプロットが用意してあり、
見せ場は多い。
中盤での殺人場面はかなりの迫力である。
が、この映画はヒッチコックの作品の中では一般的な評価は低い。
当時の売れっ子スター同士の共演ということで、ヒッチがそれを映画会社から押し付けられて快く思って
いなかったとかの伝聞から、実際以上に低く見られているのかもしれない。
ジュリーにとっても、この作品の中でその魅力を充分に発揮させられているとは言い難い。
男の足手まといになる為だけの役割で、ジュリー自身が活躍する場面はあまりない。
「知りすぎていた男」のドリスデイのように主題歌を歌うこともなし。
他の『歌えない、演技だけの』女優でも良かったはずだ。
「キャメロット」へのオファーを断ってまでも演るほどの役ではなかった。
唯一の見せ場は、東ドイツの教授のお気に入りになる会食の場面か。
シンプルな白いドレスは細身のジュリーにピッタリと似合い、美しさが際立つ。
「伝説の大監督の指導を受けたかった」と後年ジュリーは語っているが、そういう点ではジュリーの
キャリアにプラスとなっているともいえるが。。。
製作年度 |
1968 |
日本公開 |
1968 |
監 督 |
Alfred Hitchcock |
キャスト |
Julie Andrews |
Pawl Newman |
原 題 |
Torn Curtain |
邦 題 |
引き裂かれたカーテン |
役 名 |
Sarah Sherman |